ラボレポ Vol.2 パンプスについて考えよう
2015.8.31
靴選びで困っている女性の憂いを晴らして、イキイキとすごしていただくために、より履きやすく、おしゃれで、疲れにくい靴の研究・開発を重ねているのが、このジュリアシューズ・ラボ(通称:ジュリラボ)。
第2回目のテーマは「パンプスについて考える」です。

前回は、パンプスを購入した理由と購入したパンプスの問題点を、女子大生スタッフに話してもらいました。
今回は、なぜ、その問題点が出たのかを探るべく、購入したパンプスを持参してもらい、選んだ理由を聞いてみました。
「値段が安かった」「デザインが一番マシだった」「ヒールが高く、見た目が細かったから」
価格が手ごろ、デザイン重視、という2点が選ぶ際のポイントのよう。さらに、くわしく理由を聞いてみると…
「機能がしっかりしている靴は価格が高く、見た目もあまりよくないので、どうしても機能性は二の次になってしまう」「なるべくキレイに見えるよう、ヒールが高く、足先が細めで、あまり高級感がないもの(高級感があるとおばさんくさくなる)にした」

とのことでした。購入したパンプスを就職活動で使ってみて、問題点があったかをたずねたところ、
「かかとのところが、カポカポする」「体重が前のめりになって、つま先が痛い」「よく足をくじく」「一日履きっぱなしなので、足の裏が痛い」「板を履いているみたい」
と、前回出た問題点が、いっそう具体的に。所長は納得した様子で、そうなった原因を教えてくれました。

「トレンド性を求めると、モデル系の靴になります。ヒールが高く、足先が細いタイプですね。しかしそれだと、足先が痛くなったり、つまずいたり、足が疲れやすくなります。長時間履きっぱなし、長時間歩く、という履き方をする時に、デザインだけを求めると、どうしても疲れやすい靴になるんです。前回話したように、足の大きさと横幅も関係あると思いますよ。実際に履き比べてみましょう」

そんなに差があらわれるのか、みんな半信半疑でしたが、足のサイズが同じだという3名の女子大生に、同じ靴を履き比べてもらったところ…1人は履きやすくてフィット感もある、もう1人は履きやすいけど少しきつい、1人はサイズはいいけど足先は少しブカブカ、とそれぞれが違う履き心地に。みんな、その差にびっくりした様子でした。
同じ靴でも、人によってこれだけ差が出るのですから、靴の作りによって足にかかる負担が変わることにもうなずけます。
ラボの女子大生スタッフたちは、購入時に試し履きをして、サイズの合った履きやすい靴を選んだはずなのに、現実的な履きやすさは実際に長時間歩いてみないととわからないのだ、と納得した様子でした。
疲れにくく、自分にぴったりの靴を選ぶには、どうすればよいのでしょう?本当に履きやすい靴を生み出すプロである所長によると…
「疲れにくさと見た目のよさがどうしても伴わない場合もありますが、インソールで足りない部分を補い、靴を自分に合わせるなど、いくつかの方法があります」

とのこと。ヒールの形や、靴の材質など、足の疲れにくさに影響する要素はたくさんあるので、問題に見合った解決方法があるのだそうです。
では、どうすれば疲れにくい靴を生み出すことができるのでしょう?次回は、靴の作りがもたらす足への影響を探っていこうと思います。